トランプ関税について考えたこと
トランプ関税について考えさせられたことは
「わたしたちはやっぱり一つなんだな」
ということです。
「何でそうなるの?」
と思うでしょう。全然関係ないようで、大いに関係あるのです。
トランプ大統領は
「他国はアメリカを必要としているが、アメリカは他国を必要としていない」
などと啖呵を切って、関税をかけまくりましたが、すぐにその多くが延期や撤回に追い込まれました。中国に対しても、最後まで強気でしたがついに大幅引き下げ に。当たり前ですよ。他国はアメリカを必要としてますが、アメリカだって一人ではもう生きていけないのです。アメリカは伝統的に孤立主義の傾向があり、これまでにも歴史的に時々それが顔を出しますね。ウィルソンが国際連盟を提唱した時も、議会の反対を受けて言い出しっぺのアメリカが当初国際連盟に参加できない事態に。確かにアメリカは国土も広いし、資源もあれば農業も輸出できるほど強いですし、人口もあるし。農業、工業、軍事力、どれをとっても強い。でも、現代はもうアメリカでさえ一人では生きていけないのです。
特に近年、サプライチェーンがグローバル化してしまってます。例えば自動車ですが、もう1国で生産をするという体制になってない。原料の鉄鉱石はA国、鉄鋼の生産はB国、タイヤはC国、タイヤに必要なゴムはD国、車体はE国、シートはF国、電子部品はG国、それに必要な半導体はH国、電子部品に必要なレアアースはI国、ガラスはJ国、以下延々と続き、組み立てはZ国となってようやく1台の自動車が完成します。その中のどれか一つでもストップすると車1台できないのです。東日本大震災で東北の工場がストップした時も、サプライチェーンの一つである自動車部品工場の一つが止まったことで世界中の自動車生産に影響が出たことがありましたが、もう経済は地球規模で一つになってしまっているのです。今のどこかの指導者は80年代の感覚で経済を国別で考えているようですが、もうそんな時代じゃない。iPhoneだってサプライチェーンがグローバル化して、その一つに中国が入っているので、中国を止めたらiPhoneができない。そして困るのはアメリカ自身なのです。パソコンやほかの機器も同じ。
また、工業製品だけでなく、情報、通信の分野ではもっとグローバル化が進んでますね。Xやフェイクブックやインスタはアメリカ、このブログのプラットフォームはGoogle、OSはマイクロソフト、tiktokは中国、AIはアメリカと中国(こう見るとITはアメリカ強いな)。携帯にスターリンクをつなげるようならそれこそ宇宙で一つにつながってしまう。
買い物も映画もAmazonだし、音楽はApple Musicだし、テレビはNetflixですか。やっぱりアメリカ強いな。でも日用品や機械は中国製が多いですね。農業だって日本の小麦や大豆はほぼ輸入。木材もほぼ輸入。魚も肉もかなり輸入。金融や保険の分野でもグローバル化が進んでいる。僕の保険はアリコだし。
そして最後の障壁と思われた言語の分野でも、壁を超える時が迫ってきているようです。このブログの記事を英語にしていますが、以前はいちいち自分で翻訳していたのが、今ではgoogle翻訳で一発です。でも、まだ完全じゃないですね。必ず何か所か、
「そこそーじゃねーよ」
って箇所がある。特に日本語は主語をよく省略するので、AIの翻訳がこちらの思っていた主語と違うことがよくある。なので、アップするときは必ずチェックを入れて修正していますが、それでも95%は上手く翻訳してくれてる感じですね。そしてここのブログのガジェットでもGoogle Translate導入。これで世界中の数多くの言語に一発翻訳できる。これって凄くないですか。
それに、以前では考えられなかったことですが、日本にも外国人観光客が多すぎるほどに来てくれている。僕が若いころは日本に来る外国人なんてほとんど見かけませんでしたよ。
だんだんまとまらなくなってきましたが、とにかく、わたしたちは思っている以上に国を超えて一体化しつつあるのです。そしてそのスピードがどんどん加速している。言ってみれば、国というアイデンティティが、頭だけはまだバラバラでそれぞれが独立して主権を持っている気になっているが、足元からだんだん世界と結合してしまい、それがだんだん上の方まで上ってきて、今は腰までくっついちゃっている感じ。そしてくっついちゃった下半身からお互いの血管も接続していて、生きるのに必要な養分も相互にやりとりし合っている。もう自分の血液が世界中につながって養分をやりとりしちゃってるんですよ。そして、その血管を切っちゃったら、もう自分は生きていけなくなっている。それが現状じゃないですか。
つまり、ここが重要なのですが、わたしたちはわたしたちが思っている以上に、感じている以上に、もう一つになっちゃってるのです。
「わたしたちは一つである」
と僕が言うと、そんな夢物語が、そんなきれいごとが、とみなさんが思っているそばから、自分を追い越して、自分の想像を超えて、それは進んでいく。多分、政治家や国の指導者の多くは高齢なので、私たちが一つになりつつあるそのスピードについていけてない。まだ「国」という崩れ行く古いアイデンティティにしがみつき、そのアイデンティティを信じているが、そのアイデンティティは足元から、土台から、根本から、崩れ去ろうとしている。そして、それを認めたくないので必死になって抵抗しているが、最後には津波のように押し流されて滅んでゆく。
そして、その津波を起こす決定的な震源はAIなのかなと。
そして、宗教も今はバラバラなアイデンティティで存在しているが、一つになる。
多様性も包含しながら一つになれる。
そう願わずにはいられません
愛と慈悲の導くままに
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